ウォールナット材を使った木目が綺麗な家具が修復工房に運ばれてきました。

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通常のウォールナット材の木目とは異なるもので、Burr Walnut(バーウォールナット)とイギリスでは呼ばれています。
ウォールナットはクルミ科の木材で、Burr Walnutとは主に木の根元付近にできた大きな瘤(コブ)をスライスして作った薄い板(ベニア)のことを指します。この薄い板を家具の表面に貼って化粧材として使われました。古くからイギリスではウォールナットは家具に使われてきましたが、このBurr Walnutは19 世紀になってから頻繁に使われるようになりました。木目が美しいということと技術的に薄くスライスすることが可能になったことが大きな理由です。瘤を数ミリほどの薄い板に切り出すのは大変でしたが、19世紀の産業革命で機械化され大量に薄い板が作れるようになりました。

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テーブルのトップはBurr Walnutが2枚使われています。中心から木目がシンメトリーになっています。これは薄くスライスした化粧材を開いて家具の表面に貼る方法でブックマッチ(Book match ※本の見開きのようなので)と呼ばれている技法です。

瘤でないウォールナット材は部位によって木目が変わりますが、Burr Walnutのように複雑ではありません。そして少し赤みを帯びたものや黒や緑がかったものなどあります。

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アンティークのウォールナット材

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