Queen Elizabeth’s Bedroomの隣の部屋はThe Pagoda Roomです。
Pagodaというのは多層の仏塔のことです。この部屋には18世紀に作られたマザーオブパールのパゴダがあり、これがこの部屋の名前の由来です。

The Pagoda Room (1)
(写真中央奥がマザーオブパールのパゴダ)

また、この部屋の壁にはバーリーハウスの最初の当主ウィリアムセシルやその家族などの肖像画がたくさん飾られています。

The Pagoda Room (2) The Pagoda Room (3) The Pagoda Room (4)

この部屋の中央に置かれているマホガニーのデスクは18世紀の家具で、かつて私が修復したものです。このデスクは以前、バーリーのエステートオフィス(バーリー所有の不動産などを管理しているオフィス。Stamfordの街にある。)で使われていたそうです。現在のバーリーハウスの当主ミランダの旦那さんがエステートオフィスに行ったときに目にし、「これはこんなところで使うような家具じゃない!!」とハウスへ持ち帰り、このパゴダルームに展示しました。そのときに、上部の皮を張り替え、表面のマホガニーのベニヤを綺麗に修復したのです。

バーリーハウスには使われていない多くの家具が、これまた使われていない多くの部屋に無造作に置かれています。このデスクのように、本当は価値があり、展示されていてもおかしくないようなものもきっとまだあると思います。きちんと保管しなければ朽ちていく一方なので、もったいないなぁと思いつつも、この家のどこかにまだ価値のあるものが眠っているかもと考えるとなんだかワクワクもしてきます。

The Pagoda Room (5) The Pagoda Room (9)