シーリングワックスとは、印章のロウ材で紙、羊皮紙、リボン、ワイヤーなどに封をするのに使われてきました。現在でも高価なお酒に赤のロウに刻印が押され封がされているのを目にすることがあると思います。

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溶けた後、素早く固まり、開封したかどうかがわかります。シーリングワックスは、古くから書類などの未開封の確認として、そしてそのワックスの上に押された刻印で差出人の確認としても使われてきました。ヨーロッパでは16世紀頃から封筒に使われる様になりました。

ワックスには色々なものが使われていました。中世のシーリングワックスには、蜜蝋とベニス・ターペンタインというヨーロッパカラマツの緑黄色樹脂の抽出物が使われていました。初期のシーリングワックスは無着色でしたが、後に硫化水銀を主成分とする朱色の顔料で赤く着色されるようになりました。16世紀以降は、シェラック、ターペンタイン、樹脂、チョーク、石膏、着色料(朱、赤鉛)を様々な割合で配合したもので、必ずしも蜜蝋が入っていたわけでないようでした。

1866年には、金、青、黒、白、黄、緑など、多くの色が利用できるようになりました。

刻印はスタンプ状のシール、シグネットリング(刻印が掘り込まれた指輪)やフォブシールなどで押されました。

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