アンティークフェアや蚤の市などでこのようなカップを見かけることがあります。カップだけのものやステムがついているものなど色々な形状がありますが、ともに共通しているのは縁がカーブしているという点です。
この容器は医療用品でイギリスではEye Bathと呼ばれる洗眼器です。眼球に薬液や洗浄液を塗布するために使用され、眼球にフィットする形状の縁がつくられました。
これらの多くは安価で作れるガラスで作られました。ベークライトと呼ばれる初期のプラスチックも時々見かけます。その他にマイセン、セーヴル、ダービー、ウェッジウッドなどの有名陶器メーカーが製造した美しい陶器や銀製のものまで、さまざまなタイプがあります。これらの陶器や銀製のものはかなり珍しく数が少ないためコレクターの間で驚くほどの高値で取引されています。
マイセンのEye Bath
https://collections.vam.ac.uk/item/O307059/eye-bath-meissen-porcelain-factory/
陶器や銀製のものは一見するとエッグカップやソルトディッシュに見えます。そのためイギリスでもエッグカップや小皿として間違えて認識している人もいるため、その違いを知っていれば掘り出し物を手にできるかもしれません。