ハットピン(Hatpin)とは帽子を頭から落とさないように髪にさす道具であるとともに装飾的で美しく主にアクセサリーとして使われてきました。

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このハットピンの原型になったものは古来から修道女などがかぶるベールなどを固定するために使われたピンで、1800年頃からハットピンはイギリスで使われ始めました。まだこの頃は需要も少なく手作りされたものでした。

1820年頃からイギリス国内の需要が高まりフランスからの輸入が始まります。イギリス政府はハットピンの需要を制限するために1年で1月1日と2日の2日のみの販売にしたことで、ハットピンを欲しい女性は一年をかけて貯蓄したそうです。

1832年にピンを作る機械をアメリカの会社が作り始めます。イギリスやフランスでは1834年頃には機械生産が始まりました。

1900年頃になるとハットピンは一般に普及します。大きな帽子にリボン、造花、ワックスで作られたフルーツなどをつけるのに使われていました。長いハットピンは約26センチを超えるものもありました。この頃になると公共交通が普及し、女性が外で仕事することが増えるとともにハラスメントが増えたそうです。そこで身を守るための武器として使われたこともあったそうです。

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