パピエマシェとは、ヨーロッパで1725年頃から建築の装飾一部などで使われ始めた素材のことです。
紙パルプに水、膠、スターチや腐敗を防ぐ為の塩などが加えられ、型に入れ乾燥させたり焼き上げたりする技法で大量生産に向いていたため19世紀に広まりました。

表面にはハンドペイントやプリントがされ、基本的に黒い製品が主流でした。
ヨーロッパでは東洋の漆は非常に高価で人気が高かったため、それを再現する為に比較的安価に作れるパピエマシェの需要が高まりました。

この写真はパピエマシェで作られた嗅ぎタバコ入れです。

papier-mache1

パピエマシェは強度もあったので小箱などだけでなく、大きなトレーやテーブルなどの家具にまで使われました。

パピエマシェの大きなトレー(以前、修復したもの)

papier-mache2

パピエマシェのテーブル(以前、修復したもの)

papier-mache3 papier-mache4 papier-mache5