これはマナーハウスやお城などで見かけることがある家具の一つです。

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一見、部屋の飾りのように見えるかもしれませんが、ちゃんと用途を持っています。
基本的に、家具というのは目的があり作られているのでどんな家具にも用途があります。

これはファイヤースクリーンと言って、暖炉の熱が顔に直接当たるのを防ぐためのものです。
昔、壁や窓などは今のように断熱効果も良くはなく、暖炉に火を入れていてもおそらく部屋は寒かったのでしょう。
少しでも火の近くに行きたいのですが、当時の貴族の女性たちはとても厚塗りの化粧をしていました。
そのため、火の近くに行きすぎるとその化粧が溶けて化粧崩れをしてしまうのです。
それを避けるために、このファイヤースクリーンで顔に当たる熱を遮っていたのです。
この写真のようなスタンド付きのもの以外にも、うちわのように手で持つタイプのものもあります。

女性の「いつも美しくいたい」という思いは今も昔も変わらないのですね。