嗅ぎタバコ(Snuff tobacco)とはタバコの葉を粉末にしたもので、鼻から吸引することによって鼻の粘膜からタバコを吸収するものです。
元々はアメリカ大陸が発祥で17世紀には欧州に伝わり20世紀初頭まで人気がありました(現在でも購入可能)。
スパイス、フルーツなどを加えたものがあり特に人気があったものは、コーヒー、チョコレート、ワイン、蜂蜜、バニラ、サクランボ、オレンジ、アプリコット、プラム、樟脳、シナモン、薔薇、ミントなどでした。

そしてこれを持ち運ぶための容器が作られ、嗅ぎタバコ入れ(Snuff Box)と言います。
嗅ぎタバコ自体が長い間親しまれてきたため、嗅ぎタバコ入れも様々な時代に作られてきました。
時代が変われば流行も変わりますので、様々なデザイン・素材で作られており、それを集めるコレクターは欧米には多くいます。

snuff box (1)

大きい物はテーブルスナフボックスと言われ、食後などに食卓で使用されたものです。
嗅ぎタバコ入れは階級によって使われた素材も様々だったため、木材、象牙、鼈甲、ホーン、シルバー、ゴールド、石、パピエマルシェ、ベークライトなどなど多岐にわたっています。

snuff box (2)