少し前に手に入れた羊の頭の置物。

sheep head1 sheep head2 sheep head3

素材はブロンズに、マーキュリーギルディングという技法(金を水銀によって付着させ水銀を高熱で気化させる)で金が表面に施されいるオーマルー(Ormolu)というものです。
この技法は質の高いものに使われた技法で、羊の頭の細部まで非常によくできています。

これを見つけたとき、頭に浮かんだのは「18世紀の家具の一部ではないか?」ということです。
しかもかなり質の高い家具の装飾の一部です。
家具に使われるオーマルーでここまで質の高いものは、かなり身分の高い貴族のみが所有した家具以外で見たことはありません。

そのことを確認するために、バーリーハウスの学芸員のジョンに見せたところ、彼も興奮しながら、『これは18世紀に作られたかなり質の高い家具の装飾の一部に間違いない』さらに『こんなものが市場に出てくるなんて』と驚いていました。
ちなみに、彼も相当気に入って欲しいと思ったようで『手放す気になったら最初に言ってくれ』と言われましたが、当分は手放す気にはなりそうにありません。

このままディスプレイキャビネットに入れて飾っても良いし、スタンドを作って置物としても楽しめるはず。
しばらく、手元に置いてどのような家具に使われたのか、どんな人が所有していた家具だったのかなど思いを馳せながら楽しみたいと思っています。