しばらく、忙しくブログをお休みしてましたが再開したいと思います。

以前に「アンティークの日焼け」についてブログで書いていますが、最近続けて日焼けの修復をしたので写真を載せたいと思います。

アンティークの日焼け1

19世紀にマホガニー材で作られた大きなブレックファーストテーブルです。この手の大きなテーブルの真ん中に花瓶やフルーツボウルなどが置かれることが多く、窓際で直射日光が差し込む場所に長い間置かれた場合にこのように影になっている箇所の色はそのままで、それ以外が変色してしまいます。

アンティークの日焼け2

イギリスの修復は表面を削ったりは絶対にしません。表面に塗られた塗装のみを剥がし古傷は残します。伝統的なフレンチポリッシュで仕上げます。
基本的には自分の工房で修復しますが、現地で修復することもあります。

アンティークの日焼け3
(修復前 古い塗装が表面にある状態)

これは18世紀に作られたマホガニーのキャビネットです。持ち主はヨーロッパ各地に住んだ後、アメリカに25年ほど住みイギリスに戻ってきた方の家具です。特にアメリカ滞在中に日差しが差し込むところに置いていたために色が褪せてしまったそうです。

アンティークの日焼け4
(右側は塗装を剥がした状態、左側はフレンチポリッシュで仕上げた状態)

アンティークの日焼け5
(修復後)

塗装を丁寧に剥がしフレンチポリッシュで仕上げました。このようにして大切なアンティークが家族の次の世代に引き継がれていきます。