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銀製品 お手入れ方法

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ここBurghley Antiquesでお買い上げ頂いた銀製品(シルバー&シルバープレート)はすべて、修復・クリーニングをしてお客様にお届けしております。

silver-maintenance2銀といえばキラキラと光沢をもつ輝きが魅力ですが、少しくすんで渋みのあるいぶし銀もまた素敵な趣があります。Burghley Antiquesの商品は基本的にはすべて磨いておりますので、いぶし銀がお好きな方は、商品が届きましたらしばらく空気に触れるところに置いて頂き、お好みの色合いになったところで保管・収納していただくとよいかと思います。

一方、光沢をもつ状態がお好きな方は、銀の美しい輝きを保つために正しいお手入れをして頂く必要があります。頻繁に使うものであれば使用後に軽く布で拭く程度で輝きは保持できますが、銀製品は長い間放置しておくと表面が少しずつ黒っぽくなっていきます。「錆が出た」とか「酸化した」と言われたりしますが、実際は錆や酸化ではなく空気中の硫化物と銀が反応し硫化銀という黒い物質が皮膜を作り変色させているのです。これは銀製品用のクリーニング用品で磨くことによって輝きを取り戻すことができます。しかし、この作業は表面をほんの少しずつですが摩耗させていっているので、磨く回数は少なければ少ない方が良いのです(シルバープレートの場合、磨きすぎると銀メッキが摩耗し地金が出てきてしまいます)。ですから、銀製品を美しい状態で長く楽しんでいただくために、普段から変色を防ぐようなお手入れをして頂くことをお勧めします。

ここでは銀製品の正しい使用後の洗い方保管・収納の仕方磨き方をご紹介します。

使用後の洗い方

銀製品によって手入れの仕方は変わってきます。
基本は柔らかいスポンジ(注意:粗い面を使うと傷がつきます)に中性洗剤を少しつけて洗います。食器洗浄機は使用できません(真っ黒に変色したり、メッキが剥がれたりします)。

(1) 継ぎ目のない銀器のスプーン、フォーク、ナイフ、皿、ジャグなど
全て水もしくはぬるま湯につけて柔らかいスポンジを使い中性洗剤で洗えます。

(2) 継ぎ目のある銀器のスプーン、フォーク、ナイフ(ハンドルが白蝶貝、象牙、角、シルバー、ベークライトなど)
柔らかいスポンジに中性洗剤をつけて、使用した先の部分のみを水で洗います(お湯は避けて下さい)。ハンドルと継ぎ目の部分はできるだけ水につけないようにお気を付け下さい。ハンドル部分が汚れた場合は湿らせた布巾などで汚れをふき取ってください。

(3) コーヒーポット、ティーポット(ハンドルが木、象牙、角、シルバー、ベークライトなど)
使用した後はできるだけ早めにポットの内側をぬるま湯か中性洗剤を薄めた液ですすいで下さい。使用直後であれば、それだけで十分綺麗になります。その際、ハンドルやハンドルの継ぎ目の部分は出来るだけ水につけないようにお気を付け下さい。
内側を洗う場合は、必ずポットの本体を持ち、柔らかいスポンジに中性洗剤をつけ水で洗います。深いポットに関しては柔らかいブラシで内側を洗って頂いて構いません。このとき、ハンドルを持った状態で洗わないように気をつけてください。ハンドルはピンで留まっているだけなので、ハンドルを持って強く洗うとピンが緩んだり折れてしまう可能性があります(液体を入れて持ち運ぶなど、通常の使用に関しては強度に問題はありません)。洗った後は乾いた布で水気を取って下さい。
ポットの修復箇所で一番多いのがハンドル部分のぐらつきです。強い力がかかったり、継ぎ目の部分に水が入り込んだ結果継ぎ目の内部を満たしている素材が劣化したことが原因の一つと考えられます。ハンドル部分が汚れた場合は湿らせた布巾などで汚れをふき取ってください。(ピンが折れない限り、ハンドルが多少ぐらついている状態でも問題なくご使用いただけますが、上記のことに気をつけていただくと何年経ってもぐらつくことはほとんどございません。)

保管・収納の仕方

silver-maintenance3銀製品の硫化の進行度は保管の方法で大きく変わってきます。ポイントは空気(特に流動する空気)に触れさせないようにすることです。

Burghley Antiquesでは、ハンドメイドのBurghley Antiquesオリジナルのカトラリーケースや収納用バッグをご用意しております(ただし、箱に入っているものに関しては収納用のケースやバッグは付属しません)。

(1) 専用のカトラリーケースや収納用バッグに入れて収納する(長期間使わない場合はジップ付きのビニール袋に入れそのビニール袋ごと布のケースやバッグに入れるか、布のケースやバッグごとジップ付きのビニール袋に入れる)。

(2) ディスプレイをしたい場合は、そのまま飾るのではなくガラスのキャビネットなどに入れ、流動する空気に触れさせないようにする。

(3) 保管の際、ゴムを近くに置かない(ゴムには収縮性を良くする為に硫黄化合物が添加されており、これが空気中の水分と反応して硫化ガスに変わり銀を変色させます)。

※市販の収納用ケース(内側に布が張られているタイプなど)は、ごくまれに硫黄化合物を含む接着剤を使用していることがあり、銀製品が黒くなってしまうことがあります。

磨き方

用意するものは柔らかい布2枚、使い捨てゴム手袋(素手でも構いませんが、かなり手が黒くなります)磨く場所は万が一のことを考え、落としたとき下が柔らかい場所を選ぶと良いでしょう。

silver-maintenance4シルバー専用の磨き粉を柔らかい布に少量付け表面に塗って数分置いた後、拭き取ります。きれいにならなければ数回繰り返します。仕上げにもう一枚の布で拭き取ります。必要であれば細かい箇所は綿棒を使うと良いでしょう。ホールマーク近辺は磨きすぎると摩耗し消えてしまうことがあるので磨き過ぎには注意して下さい。

ハンドルに白蝶貝、象牙、角、ベークライトや木などが使われている場合、この部分に磨き粉が付くと黒く色が着くことがあるので、磨く前にハンドルをラップでくるんでおくとハンドルをクリーニングする手間が省けます。

ポットを磨くときは必ず本体を持って磨いて下さい。ポットのハンドルは小さなピンで止まっているだけなのでつなぎ目は決して強くはありません。液体を入れて持ち運ぶなど、通常の使用に関しては強度に問題はありませんが、磨くときは力が入ってしまうため、ハンドルに負荷がかかり過ぎてハンドルが緩んでカタカタしたり、継ぎ目が折れてしまったりすることもあります。ポットのハンドルは磨く時や洗浄する時には持たず、本体の方を持つようにしましょう。

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