アンティークを修復の依頼を受ける場合、修復することによってそのアンティークの価値が上がるために依頼されることが多いです。しかし、アンティークの状態が非常に悪く修復に時間と費用がかなりかかる依頼も時々あります。

古いものが大切にされ代々引き継がれていくことが多いのがイギリスです。「祖父母が使っていたので」「両親が使っていたので思い出が沢山つまっている」という理由で修復してもらいたいという場合があります。状態がかなり悪く時間と費用がかかり、修復費用がそのアンティークの市場価値を上回ってしまう場合、「このアンティークにはセンチメンタルバリューがあるんです」と言われて持ち込まれます。センチメンタルバリューとは直訳すると感情的価値で、他の人には価値がないもの価値が低いものでも本人にとっては強い思い入れがあるものに使われます。

このテーブルはまさにセンチメンタルバリューがあるということで修復することになった家具です。表面の化粧材であるサテンウッド、縁の装飾である黒檀(エボニー)や柘植(ボックスウッド)が複数剥離してました。そして装飾の木材が貼られている下のベースの木が動き割れている箇所がいくつかありました。さらに紫外線と水によるダメージでシミができたり表面の色がかなり薄くなってしまっていました。

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修復箇所が非常に多かったため、時間がかかりましたが修復後はこのような仕上がりになりました。持ち主の母親が愛用していたテーブルが蘇りとても喜んでくれました。

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